2月2日高原地区で背丈ほどある大きな“わらじ”作りが行われました。
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3年前こちら(福山地区)へ来て、自転車で地域を回っている時、高原池の近くで見かけて「大きくて、何だろう?」と思った大きなわらじ。作る時があれば見て、話しも聞いてみたいと思っていましたが、3年目にして初めてその機会を得る事ができました。

集会所へ着くと最初に、藁を10本ほどに束ね始められていました。
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これがどのように使われるのか分からず見ていると、

その横では、藁縄3本を1つの藁縄へ綯っていく作業が始まりました。
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梯子に掛けて束ねられた
3本(束ね方にもコツが要りそうでした)を3人が順番に手渡しして回しながら綯っていかれていました。02-2
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出来た藁縄はテーブルの脚に掛けて4筋にして、
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そこへ最初みた
10本ほどに束ねられた藁を使って両側に居る2人交互に通し、真ん中の一人が通された藁を手前に引き付け締めながら編んでいく。それが大きなわらじの作り方である事を初めて理解できました。
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幅を広げてながら編まれていたものを最後また狭めて、真ん中の2本の藁縄を引っ張り締めて
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大きな“わらじ”が完成しました。09-1
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藁を束ね始めたところからすると約2時間かけての“わらじ作り”でした。

このわらじ作り、集会所出来て、そこに集まってやり始めてからでも40年ほど前から、それ以前は順番に自宅に集まって作られていたそうで、少なくとも半世紀以上の歴史あるもののようです。が、やはりこの地区でも高齢化で継承していくのが難しくなってきており、

この日も参加していた年齢の若い方を優先に作り手になってもらって覚えてもらうようにされていました。

9日)に神主さんにお祓いしてもらい、掛けるそうです。

何の為の物か聞くと、「悪い人が高原へ入るのを防ぐためのもの」「道の神様にまつるもの」と教えていただきました。

後になりもう少し詳しく知りたいとネットで調べてみると、“塞の神とワラジ”という以下の解説を見つけました。(次の写真はまだ掛け替えられていない今掛けられているわらじ)

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「高原部落の入り口に、小さな祠がある。道祖神であり、別名を「塞の神」という。道祖神は中国古来の道路の神様である。

また、塞の神という名前でわかるように、村外れの峠とか分道の分岐点などに建てられ、悪者や疫病が村に入りこむのを塞ぐ意味がある。

どちらにしても、道を司り、不幸を村に入れないという神様である。さらに、旅人の安全を守るという神でもある。それらのことから、足の神様としても村人からあがめられている。毎年ワラジを作って、塞の神様に奉納している。」

また、わらじ作りの時、数名の方が稲荷さんの掃除に行くといって出かけられたので、高原池近くに掛けられていた横の祠がお稲荷さん?で、初午の稲荷神社のお祭りに関係している?この疑問は、また地域の人に会って聞いてみます。
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