素晴らしい出会いを、今日(5月18日)の誕生花と共に待つ 生け花
さくとう山の学校玄関ホールの生け花。
今日(5月18日)、杉本幸子さんがいけてくださったのは、
サツキバイ(五月梅、皐月梅)、卯の花、ジャーマンアイリス。
花のことがほとんど分からない私は、いけてくださった花の名前を教えてもらい、その花の事をよくネットで調べるのですが、花の多くには別名がある事が分かります。
サツキバイは、バイカウツギ(梅花空木)が一般的な呼び名で、サツキバイという呼び名は茶道や華道を嗜む方々の間で広まった通称で、千利休がこよなく愛したお茶花だそうです。
そのバイカウツギの事を調べている時気がついたのが、“誕生花”というもの。
花言葉はよく目にとまって読んでいましたが、誕生花の事はこれまで気が付きませんでした。
誕生日があるように、生まれた日にちなんだ花がある事を知りました。
そして今日(5月18日)の誕生花が、まさに今日いけてくださったバイカウツギ(サツキバイ)でした。
別名と言えば、卯の花もウツギ(空木)と呼ばれているようで、旧暦の卯月に花を咲かせることから「卯の花」と呼ばれるそうです。
ただこちらは「夏は来ぬ」の歌、“卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ”からも卯の花の方が馴染みのあるように思います。
ただ、卯の花を調べると花の色は「白」。なかなか今日いけてくださった、きれいなピンク色の花を見つける事ができませんでした。
が、それでもネットはすごい。
ウツギから調べていくと、多分これと思われるものを見つけられました。
「タニウツギ」田植えの時期に新緑の中にピンクの花が咲くので「田植え花」としても知られ、紅空木(ベニウツギ)とも呼ばれている花ではと、写真を見てもそう思います。
美しいという意味の「豊麗(ほうれい)」という花言葉のピンク色の卯の花と、
枝に垂れ下がって美しく咲く白い花の姿に由来した「古風」や「風情」という花言葉を持つサツキバイとの間にいけてくださったもう一つの花は、
杉本さんのお家に咲いた「ジャーマンアイリス」
その花言葉は、新しい恋をした人にピッタリの「素晴らしい出会い」「恋の便り」とありました。
サツキバイと卯の花の間のジャーマンアイリスは、春が過ぎ、「恋の便り」を待つ姿を思い浮か浮ばせるような生け花です。
そんな心和む生け花も、
新型コロナウイルスの影響で、山の学校を訪れてくださる人がほとんど無いのは、やはり寂しく、(玄関ホールの生け花を)見てくださる人が少ないのは、とても残念です。
(4月から今日まで利用者が「0」。開校以来利用者「0」の月が生じたのは初めてです)
でも、来られる人がほとんどいないからといって、生け花まで無くなってしまうと、
もっと寂しく、気が滅入る空間になってしまいます。
こんな時だからこそ、いつも以上に新鮮な花、季節の便りを杉本さんがたくさん運んできて下さっているのだと思います。
緊急事態宣言が解除されても、決して気を緩めるわけにはいきませんが、
さくとう山の学校も、6月よりしっかりとした感染拡大防止対策をした上での営業再開へ向けての検討に入っています。
玄関ホールの生け花は、再開の日がいつになっても、来られた方々を出迎えようと、
「素晴らしい出会い」が生まれるようにと、待ってくれています。